わたしは柊。
棘のある葉に隠れ、強く甘く香ります。
職場の雑多な植え込みのそばで仕事をしていると、
どこからかよい香りがします。
ああこれは、柊。
ふだんは埃をかぶって尖った葉も疎ましい感じなのに、
この時期、米粒くらいの小さな小さな白い花をつけて、
それが目立たないまま香って作業する手さえ止めます。
香りをたどって、初めて見つけた時、その花の小ささに驚きました。
柊は木犀の仲間なんですね。
調べるとその香りの強さも納得できます。
写真、時間を変えて何度も撮ったのですが、
うまく撮れませんでした。
花はもうじき終わります。
きっとあちこちで、気づかれないまま咲いていることでしょう。
よい香りがしたら、足を止めて、ゆっくり見回してみてくださいね。
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さて、ひさしぶりに同居人の様子です。
のびちゃん、鳴いてたんだね。
のどがふくらんでいます。
時々、夜中の2時とか3時に短くけたたましい声で鳴くのですが、
どういう時に鳴くのか、いまだに同居人の気持ちがわかりません。
寒くなったら冬色になるのか、以前のようなきれいな緑色ではありません。
この時は抹茶ラテ色で比較的きれいな色。
時々、灰色や茶の混じったまだら模様だったり、
真っ黒な土色だったりして驚きます。
のびちゃん、顔色わるいよ……と、
思わず話しかけるのですが、
本人はこんなもんさという顔をしています。
考えてみたら、この季節になってもきれいな緑色だったら、
目立ってしょうがないですよね。
のびちゃん、一緒に冬を越そうね。