あまりにも悲惨な現実に、さらに酷くなる事態に、
何を言ってよいのか、自分に何が言えるのか、
言えずにいること、何もせずにいることさえゆるされるのか、
わからなくなってしまいました。
言葉を失うとは、こういうことなのかもしれません。
言葉は、命が続く(自分のものに限らず)という仮定の上に
なりたっていたのだと、思い知らされたような気がします。
自分の言葉が、希薄で現実味がないように感じ、
仕上げようと思って書いていたものさえ、手をつけられずにいます。
もうわたしは書けないかもしれないと思いながら、何日も経ちました。
こんな簡単なブログでさえ、うまく言葉が出てきません。
瓦礫の中から、拾いあげるように、小声でつぶやくとすれば、
「希望を持ち続けよう」。
誰かに届くわけではないけれど、自分がそれを忘れないためにも、
「希望を持ち続けよう」とつぶやいてみます。
*
***
*
今こうやって書きながら、ふいに、『ポネット』という映画の
幼い女の子が、思い浮かびました。
ママを亡くし、同じ悲しみを抱えたパパを抱きしめながら、
「ふたりで一緒に元気をだそうね」と言った健気なポネット。
それに、ほんとにすてきで大好きだったママ。
一緒に元気をだそうね。
まずは自分から、こうやって普通の暮らしができる者から、
元気を出さなければと思います。