小学校3年生のミサキちゃんが、1年生の弟たっ君をつれてやってくる。
それでお母さんに言いつける。
「おかあさーん、たっ君いま、おねえさんのことおばちゃんて呼んだんだよー」
(……)
(ミサキちゃん、たっ君はなんにも悪くないんですよ。むしろ、おばちゃんと呼ぶのが正しいのです)
ミサキちゃんはさらに
「おかあさーん、たっ君、またおばちゃんて呼んだよー。いつもおねえさんて言いなさいって言ってるのに」
(とほほ…)(苦笑)
ほらほら、お母さんも困っているじゃないですか。
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夕方、てっちゃんが、お母さんと一緒に保育園から帰ってくる。
わたしを見つけると「おねえさーん」と手をふってくれる。
もちろん、「はーい」と手をふりかえす。
ところが最近、てっちゃんは同年代のガールフレンドと一緒に歩いてくるのでつれないのだ。
わたしには目もくれず、ガールフレンドと並んで行ってしまう。
おばちゃんはちょっとさびしい。
それでこの話題にこだわっているわけではないのですが、「えー、こんなところで?!」と言われながら、今日もタバコを売っている。
たぶん、以前の30倍は歩いている。
と言っても、職場のフロアを行ったり来たりですから、たいした距離ではありませんが。
「目がまわるくらい忙しい」と思いながら、だんだんそれにもなれてしまった。
顔なじみも増え、仕事の行き帰りに寄る人には「行ってらっしゃい」などと声をかけ、今やすっかりタバコ屋のおばちゃんである。