久田恵さんの『母のいる場所 シルバーヴィラ向山物語』を読んでいる。
久田さんのことはずっと大好きで、いくつかの言葉を思い返しては
いつも勇気づけられている。
すべての作品を読んでいるわけではないのだけれど、久田さんの考え方や受け容れ方、
そして人生の選択のしかたが気持ちよい。
潔くてあたたかい。
自分の人生を自分で選択できるうちは、希望があるのだと思う。
時に選択するのは自分なのだということさえ忘れてしまうが、それに気づくと踏み出せる。
私にとって、久田さんは、踏み出す勇気を与えてくれた人だった。
今でもいざという時には、久田さんが書いたものを思い出しながら、踏み出すだろう。
いずれは選択できないことも引き受ける時が来るとわかっているが、
それぞれの人生がその人のものであると考えることは、息詰まった考えをリセットして、
考え直す気力を取り戻させてくれる。
この本は、脳血栓で倒れた母親を10年間自宅介護し、限界を感じ
老人ホームに入れる決断をすることから始まる。
「日常に介護を抱えて心理的に拘束されて暮らすことが、
どれほど葛藤に満ちたものなのか。一日たりとも安らぐことができない。
それは、仕事の大変さとは異質のもので、日々、自分の他者への
誠実さや優しさや忍耐力が問われ続ける。つまりそれは、日々、
誠実でもない、優しくもない、こらえ性もない自分に向き合い続けることで、
その状況に長年心身をさらしていると本当に傷つき果てるのだ。しかも、
相手は愛憎の深い肉親であり、さまざまな思いが絡み合っていて一筋縄ではいかない。」
久田さんと同じ決断をすることができないにしても、こうやって書かれたものを読むことが、
どんなにほっとすることか。
この本を読みながら、今がんばっている人たちを思っている。
映画も観たかったな。
キッチンに飾ったイングリッシュローズのヘリテージ。
ころんとしてかわいいでしょう。
時間が経つと、花びらの色がうすくなりこんな感じ。
今日は、玄米のトマトリゾット。
リゾットというか水加減が多すぎてリゾット状態に。
うーん、写真も今ひとつかも。
実は、食卓の写真を撮る練習をしているのですが、なかなかうまく撮れない。
食べる前に撮るというのがまたたいへん。
どこかに玄米を炊く時にヨーグルトを一匙入れると、白米のような感じになると
書いていたのを見たので入れてみたけれど、トマトの風味で、今ひとつ効果はわからず。
柚子皮の千切りを入れたカブの梅肉あえ、カブの葉をごま油で炒めて
味醂と醤油をからめたもの、豚の角煮、残り物の鍋を汁物がわりに。
いただいたラ・フランスに生ハムをのせて。
生ハムは国産、ラ・フランスは熟したほうが、とろける食感どうしでおいしいです。
もちろん、ラ・フランスはそのままでもおいしいですが。