料理本の中で、一番好きなのが『伝言レシピ』(高橋みどり著、マガジンハウス刊)
クウネルの本です。
わたしは高橋みどりさんとこの本がすごく好き。
高橋さんは、以前書いた『ヨーガンレールの社員食堂』という本も作った人です。
『伝言レシピ』は、料理上手な人から簡単なレシピを聞いて高橋さんが料理を作るという本。
伝言レシピというように、作っている間に材料や手順がいつのまにか変化して(笑)
より簡単に、それでもおいしいよ、というような本です。
本にするので確認してみたら、あらら入れるの忘れてたというようなことがあって、
料理本なのに思わず笑ってしまう、なんともおおらかで愛情感じる本です。
簡単なのでいくつも作ったけれど、「キャベツのスープパスタ」というのがすごくおいしい。
ニンニクとキャベツを炒めてかつおだしで煮て、ゆでたパスタを入れるだけなのですが、
和風だしとキャベツがこんなにあうなんて!という驚きのおいしさです。
キャベツを一度に食べたい時、熱があって体調の悪い時によく作ります。
やさしい滋味あふれるパスタです。
ぜひ本を買って作ってみてください。
ちなみにわたしも、時々本を見直すと、簡単なのに忘れてることに気づいて苦笑します。
それで今日は『簡単レシピ』という本とはまったく関係ないのですが、
前回の高山なおみさんの本からヒントを得て、いくつか勝手に手抜きして作ったものを。
「トマトのまるごとピクルス」というのを一度、保存瓶で作ったのですが、
これは浅いガラス容器に並べて漬け汁もピクルス用の熱いものではなく冷たい甘酢で。
トマトはヘタを取ってさっとお湯にくぐらせて湯むき。
入れ物の高さにあわせて底を落とし、
砂糖、塩、米酢、(わたしはそれにゆず酢)、オリーブオイル少々、
ブラックペッパーホール、(ディルシード)、を合わせたものをかけます。
ピクルスではなく、マリネですね。
バジルがあったので、葉と茎も一緒に漬けこみました。
このほうが簡単だし、ふつうにおいしいと思う。
これは、「食欲みそ」
ほぼ高山さんの本のレシピどおりです。
作りやすい分量というのが味噌500gだったのですが、
瓶をはかりにのせて、瓶にちょうどよいくらいの味噌を入れてみたら400gだったので
その分量で、酒とみりんを加減して混ぜました。
そこに刻んだ葉生姜(谷中生姜)、にんにく、茗荷、青しそ、長ねぎを入れます。
すごくおいしい。
葉生姜ってよくお味噌をつけてかじるでしょう。
お味噌に入れちゃうこのほうが、味噌も無駄にならずにおいしいです。
このお味噌をつけて食べるのもおいしいかも。
それにしても、葉生姜の茎ってどこまで食べられるのかなあと、
そのままかじる時も、包丁で刻む時も同じように悩みます。
次は、本とはまったく関係のない、茄子の油味噌。
宅配に「ひもとうがらし」という細い獅子唐辛子のような野菜がはいっていたので、
それも刻んで入れてあります。辛くないです。
冷蔵庫の食材を片づけるために作ったものなので、
残った挽肉と茄子、ピーマン、パプリカ、それにひもとうがらしを炒めて、
砂糖、味噌を入れて、長ネギ、青ネギ、残っていた島ラッキョウの酢漬けも刻んで
最後に炒め合わせてできあがり。
以上のものを全部のせて作った究極の冷やしつけ麺。
ゆで塩豚ものせて。
半熟煮卵は、パスタ料理の時に一緒にゆでてそれを漬けておいたもの。
わざわざ卵だけゆでずについでに。
煮卵の煮汁は高山さんのレシピがおいしいですが、
分量を書くのがめんどうなので(笑)、本を見てください。
わたしの手際が悪いせいか本のとおりに作ったつもりが、かたゆで卵になってしまいました。
わたしの場合はパスタと一緒にゆでるほうが、失敗がすくないです。
もっと半熟にしたい時には、沸騰したお湯にパスタと一緒に卵を入れます。
荒っぽいですが、わりとうまくいきます。
麺は秋田の「周助」というお店の麺。
(秋田びいきというだけではなく、ほんとうにここの麺はおいしい)
冷麺とかつけ麺用の麺をわざわざ買わずに、普通の麺をゆでて氷水でしめたもの。
スープは、いつも適当に作るのですが、
味玉(ウェイユー)という練り状の中華スープの素を小さじ1弱に、
一度に食べてもよいくらいの量の醤油、お酢(わたしは多めに入れます)
そこにお湯を少し注いでスープの素を溶かします。
(化学調味料はほとんど使わないのですが、味玉は便利なので……)
冷たいつけ汁がよい時には水を、温かいほうがよい時にはお湯を、適当に入れます。
(今回はゆで塩豚のゆで汁でのばしました)
かなり大雑把な作り方ですが、お店で食べるのよりこのほうがわたしは好き。
酸っぱい味が好きな方はいいかもしれません。
冷やし中華のたれよりも簡単です。
それで、つけ麺風にスープを添えてあるのですが、結局かけて食べちゃうんですよね。
おいしかった。
冷やしつけ麺、生涯で最高の出来かも。
自分に甘すぎる……(笑)。