散った葉の1枚が、蜘蛛の巣にひっかかっていた。
赤だけでなく、ひとつの枝でも、こんなに色のちがう葉が。
錆びたような色。焼き物のよう。
枯れた葉もきれい。
散った葉が、一面に。誰かがのせたように。
日も暮れかけて。
鐘を突く音も聞くことができたし、さあ帰ろう。
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DVDで『約束 ラ・プロミッセ』を観る。
どういう理由で選んだのかもリクエストしたことさえ忘れていた映画。
闘病中の少年が、身体の自由が全くきかなくなった老人に興味を持つ。
いたずらでやんちゃな少年に、身動きできない老人が次第に心をひらいていく。
誰でもいずれ訪れる死からは逃れようがないけれど、
そのことに深刻になるよりも先に
なにかできることがあるような気がしてきて、
希望を見出せる映画。
とてもよかった。
まったく期待せずに観たのに、思いがけない贈り物のように素敵だった。
老人が少年を見つめる眼差しと、砂浜のシーンが、
とてもとても美しかった。
今年観た映画で1番?と思ったけれど、
それは『レイチェルの結婚』かも。
いまだにキム(アン・ハサウェイ)の大きくうるみがちな目を思い出しては
鼻がつんとする。
それからあれもこれもと思い出し始めたけれど、このへんで。
なんとかちゃんと生きていくために、もっと映画を見なくちゃいけないなあ。