昨年、大晦日に見た「鏑木清方展」の言葉から。
+
風流のやまとごころ、清くあれ、潔くあれ、うるはしくあれと念じつつ、
己が途をただ、ひたとゆくばかり、作者の期するところその他にない
+
鏑木清方の言葉です。
鏑木清方の創作への態度と生き方が、この一言に現れていると思います。
ようやく時間ができ出かけてゆき出会った言葉、
人は思いがけないところで、励まされるものだと思います。
かつて、新聞の日曜版に載った鏑木清方の絵を
しばらくしまって持っていました。
手帳に展覧会の期間を書きいれたのですが、
その時はどうしても行くことができませんでした。
いつか見に行こうと思いながら、ようやく夢がかないました。
日々、なかなか目的にたどり着けず遠回りしてばかりいるような気がしていましたが、
実は、人はなかなか曲がれずにまっすぐ願うほうに向かっていて、
時間をかけてもいずれはたどり着けるものなのかもしれません。
それをひそかに信じながら、新しい年を迎えました。
鎌倉にある鏑木清方記念美術館にも、できれば年内中に行ってみたいと思います。
+
皆さまが穏やかな新年をお迎えでありますように。
今年もよろしくお願いいたします。
銀葉の舟/佐藤恵