「銀葉の舟」は、2008年3月9日から始めました。
ですから、2年目、いつのまにか2歳ですね。
もともと日記は書きませんし、目的も無く始めたブログです。
なるべくひっそり、ふつうのささやかなことだけをつぶやくように。
なんとなく続けてきたのは、撮り捨てることになる写真があまりにもたくさんあるから。
まあいつやめてもいいからと力をぬいて続けてきました。
このブログを見てくれる人の数はほんとに少なくて、
時々笑ってしまうほどです。
一番ひどい日は、アクセス数が「2」でした。
「ブログなんだけどねえ……昨日ブログ見てくれた人、2人だけだったのよね」
とこぼしたら、目の前にいた知人2人が、
「あ、昨日、見たよ」と声をそろえて言ったのでした。
あ、あなたたちですか……
それはそれはありがとうございます(笑)。
という感じで3年目になりました。
ほんとにありがとうございます。
これからもあいかわらずですが、よろしくお願いいたします。
誰に向かって言っているのかわからないところがいいですね。
でもきっと、あの人とあの人とあの人くらいでしょう、
と見当がついてしまうくらいしょぼんとしたブログというのも
気が楽ですね。となぐさめつつ。
先日の沈丁花の続きです。
花芯に光が宿る時間。
雨上がりのしずくをひからせて。
ほらまるで湧き出てきたかのようでしょう。
ひとつひとつに光がともって。
写真を撮りながら思い出していた吉原幸子さんの詩を。
◆◇◆
むじゅん
とほいゆきやまがゆふひにあかくそまる
きよいかはぎしのどのいしにもののとりがぢっととまって
をさなごがふたりすんだそぷらのでうたってゐる
わたしはまもなくしんでゆくのに
せかいがこんなにうつくしくては こまる
*
とほいよぞらにしゅうまつのはなびがさく
やはらかいこどもののどにいしのはへんがつきささる
くろいうみにくろいゆきがふる
わたしはまもなくしんでゆくのに
みらいがうつくしくなくては こまる!
(吉原幸子)
◆◇◆
一連目だけ写そうと思ったのですが、タイトルが「むじゅん」なので
やはり二連目も書き写させてもらいました。
こまってしまうくらい美しい詩です。
*
沈丁花、まるで天使のようです。
*
***
*
今日の雪の写真。
せのびして降り落ちる雪を顔にうけながら撮ったので、
うまく撮れませんでしたが、
しずくが滴る枝に、ちょうど雪のひとひらがのったところなのです。
見えませんか。