乗り換え駅で、ミモザを買った。
1本くださいと言うと、「どれがいいですか」と尋ねられる。
ミモザは蕾を買ってもひらかないので、咲いているのを買わないと。
「たくさん咲いているのがいいですよね」と店員さんが
枝をちょっと持ち上げながら選んでくれる。
「あっ、これがいいですね」
一枝が分かれていて、二枝分の量。
「これ、あたりです。時々こういうのがあるんですよ」
あたりという言葉に、思わずにっこり。
こういううれしいことが、みんなにありますように。
いつもお世話になっている、宅配便のおにいさん。
最初にやってきた頃は、「ありがとうございました」が
「ありぁした」と4文字半くらいにしか聞こえなかった(笑)。
まだ若くて仕事にも慣れていなかった。
それが2年くらい経った今では、ちゃんと
「ありがとうございました。またお願いします」
と聞き取れるようになった。
ふつうのことですけど、成長を見ているおばちゃんはうれしいです。
ときどき短い会話も交わすようになって、頼もしくなってきた。
「ご実家は?」
「流されましたー」
がんばろうという言葉が、一時期あちこちに掲げられたけれども、
だまってほんとうにがんばってきた人たちのいかに多いことか。
がんばってきた人たちに、ありがとう。