鞆の浦からバスで福山へ。
福山から電車で尾道へ。
尾道駅前から、まずは山のほうへ歩きはじめます。
人はどうして、真新しい近代的なビルよりも、
錆びたものやひなびたものを見るとほっとするんだろう。
狭い道を地図を片手にどんどん歩きます。
この場所で駆け込んできた人と思わずぶつかりそうに。
道をゆずりながら、すれちがいます。
二階井戸。
「江戸時代の終り頃、みなと尾道の発展によって千光寺山の中腹にまで
住宅地は広がっていきましたが、坂のある暮らしは様々な困難がともないます。
水の確保もそのひとつで、井戸水を生活用水として多くの人が利用できるように、
「二階井戸」として工夫され、たいせつに守られてきました。
上下水道が発達した現在ではほとんど使われなくなりましたが、
当時の暮らしを知る貴重な文化遺産です。」
と看板に説明が書いてあります。
「恵まれた人生を つまづいた 人もあり
逆境の人生を 立ち上がる 人もある」
ふむふむ……。
細い道を、自転車の荷台に荷物を積んだ男性が押して通ります。
車が通らないってことも、ほっとする。
住んでいる人は、いろいろたいへんでしょうけれど。
「思ったようには なかなか ならない
なるようには 間違いなく なる」
ふむふむ、なるほどなるほど。その通りです。
ふう、一休み。
いい天気だね。
たったったったっ。
道にも、ほら、猫の足跡が。