先週、生活習慣病予防健診を受ける。
健康診断専門の機関で、清潔な施設と新しい設備、細やかな気配りに感心する。
日頃、熱が出ようと痛みがあろうと放っておいた身体が丁寧に扱われているようで、
なんだかほっとして、快適だった。
◇
事前の問診票で「20代の頃に比べて10kg以上体重が増えた」にチェックを入れたわたしは
腹囲と体重の計測に向かう時には、からだも足取りも気分も重かったが、
「生活習慣病の予防にすでに取り組んでいる」という項目にもチェックを入れ、
改善への意志もさりげなく見せておいた。
それでその腹囲のことばかりが気になっていたのだけれど、
聴力検査で「低い音が聴こえにくいようですね」と言われる。
検査前の説明の時にぼんやりしていたせいか、
検査の要領をえないままヘッドフォンをつけられ、
最初の音が鳴り出してもしばらくボタンを押さずにいたのだった。
そのせいだと思っていると、「両耳とも低い音が聴こえにくいようです」と言われ驚く。
そういえばわたしは聞きのがしや、冗談のような聞き違いが多く、
ふだんから耳にはあまり自信がなかったのだけど。
日常的にはさほど困ってもいないが、
聴力が正常値以下だとすると少し心配になる。
けれどもどちらかというと、騒々しい場所や、拡声器を使った呼びこみ、
声をそろえて言う「いらっしゃいませ」という大声、クラクション、換気扇の唸る音など、
聴こえる音のほうが苦手だったのだ。
疲れるととくに聴覚が過敏になって、音に疲労する。
もしかするとそういうことも逆に耳のせいだったのだろうか。
聴こえることも聴こえないことも、相手の声や音や、自分の注意力不足や
音との相性というか好き嫌いのせいだと思っていたのだけれど。
時折、視界がぐらついたりふらふらするのも、
慢性的な睡眠不足やお腹が空いているせいではなくて、耳のせいだったのだろうか。
なんとなく自分の声が響いて、自分が狭い場所にいて周りの世界が遠く感じられるのも、
性格や性質や空想癖のせいではなく耳のせい?
といろいろ考えてしまったけれども、検査結果が届くのは先なのでこのくらいにしよう。
でも耳は違和感があって、喉も痛くなってきたので、風邪かもしれない。
ここのところ見えにくくて気になっていた視力は、両眼とも1,5だった。
それでその一番の気がかりだった腹囲の数字を見て黙っていると、
「だいじょうぶですよ。ウエストの一番細いところでなく、おへその位置ですから。
みんなこんなものですよ」
と測ってくれた人に励まされる。
とほほ……。
◇
すべてがスムーズで1時間ほどで検査を終える。
気になることはあるけれど、結果が届く前に考えてもしょうがない。
写真は、健診を終えビルの外に出て、GRで撮ったものをトリミング。