4月14日は、古賀忠昭さんの御命日でした。
古賀さん、ごめんなさい。わたしは新しいスケジュール表に写すとき、
うっかり一週間まちがえてしまいました。
昨年の今頃は、混乱と不安の最中でした。
そのような中で古賀さんの詩を読み返しました。
思えば、この国の人々は、度重なる災害や飢饉に苦しみながらも、
それを乗り越えてきたのだと、あらためて作品のなかに真実を見ました。
わたしたちは、忍耐強く起ちあがってきた人々の流れを汲んで
ここに在るのだとも言えるでしょう。
ここしばらく、桜の散る頃に逝った人たちを思っていました。
古賀忠昭さんもそうでした。
ご家族のお話を伺い、写真を何度も眺めてきたせいか、
いつでも穏やかな笑顔の古賀さんが浮かびます。
その激しい作風とは逆に、どなたもが優しい方だったと話します。
刊行されたばかりの本
『丸山豊の声――輝く泥土の国から』(松原新一 編著/弦書房)
巻頭の山本源太さんの文章からも、うかがえます。
山本源太さんの優しさにも、胸打たれる文章です。
松原新一さんの編集による、丸山豊さんへのインタビューと、
丸山豊さんに関するいくつもの鼎談を集めた内容になっていますが、
古賀忠昭さん、山本源太さん、そして昨年亡くなられた
鍋島幹夫さんの言葉も載っています。
それらの言葉に向きあうことによって、己の書く姿勢も映し出されるような気がします。
ぜひ、お手に取ってお読みください。
山本源太さんの文章から、
闘病中の古賀忠昭さんが、八木重吉の詩の下に書きこんでいたという詩。
載せること、おゆるしください。
八木重吉の詩と対で読むといいのですが。
詳しくは、『丸山豊の声――輝く泥土の国から』でお読みくださいね。
春
ひかりが そこいらの草の芽を
よいしょ
どっこいしょ
と
天に向かって
いっしょうけんめいひっぱっています