ICANOF 第10企画展 『飢餓の國・飢餓村・字(あざ)飢餓の木 展』 へ行ってきました。
18日の朗読、じつはうまく声が出ずに、思ったようにできなかったのです。
応援し励ましていただき、せっかくいただいた機会だったのに。
聴いてくださった皆さん、ありがとうございました。
はらはらするような朗読でお聞き苦しかったかもしれません。
いつものわたしでしたら落ち込んでいるところ、
八戸の皆さんとICANOFの皆さんとゲストの方々が優しかったので、
元気に帰ってくることができました。
八戸には人を元気にする力があると感じています。
それから及川廣信さんのダンス公演
『村への遊撃 ――黒田喜夫に』に感動しました。
及川さんという方のまわりには別の空気があるよう、
それがこちらをもふるわせるのでした。
及川さんの図録の文章にあるように、わたしも
黒田喜夫を読みながら、シモーヌ・ヴェイユを思ったのでした。
そのことをいつか整理できたらと思います。
さて、ICANOF 第10企画展 『飢餓の國・飢餓村・字(あざ)飢餓の木 展』 は
26日まで開催されています。
最終日には、こんなプログラムも準備されています。
9月26日(日)
13:30 ICANOF代表米内安芸による全館めぐりworkshop。
企画展を振り返りながらの意見交換の場でもあります。
参加自由、無料(最終日につき、15時半閉館予定)
もう一度、八戸に行ってわたしも参加したいくらいです。
会場の様子をご案内します。
八戸市美術館に着きました。
入りますよ。
展示の様子をほんのちょっとだけご案内。
1階と3階には、豊島弘尚さんの絵画が展示されています。
八戸の「飢餓」を描いた新作・近作100号~200号30点ほか、
黒田喜夫を切り口にした「書作品」も展示。
豊島弘尚さんの巨きく拡がる画面を見ていると、
逆に微細なものとなって脳内に迷いこむような感覚になります。
拡がりながら内部へ内部へと向かうような不思議な感じ。
(小さくなって体内に入るって、ありましたね)
ひろびろとした意識と、画家が完成させ完結している世界。
それを見るために、後ずさりし離れなければならず、
また近寄らなければなりません。
絵の前で、引いたり寄せたりする波の動きが繰り返されます。
大きさと距離の感覚もまた逆転し、めまいするようです。
独自の黒。
日本の黒と思いながら見ていましたが、
次第にそれは八戸の烏(カラス)の黒なのだと気づかされました。
濡れた黒と光を吸い込む粒子と、
巨大な八戸の烏と見合うことになりました。
個人的には「黒い月の光粒子」の前で長く立ち止まりました。
迫力ある絵は、どうぞ会場でご覧下さい。
2階には、吉増剛造さんの展示が。
「飢餓展」では安藤昌益を切り口に八戸を撮影した
新作映像「gozoCiné」をメインに、
「書のオブジェ」「銅板作品」など新作・近作も展示。
0.6ミリの厚さの銅板作品、手書き作品の展示、
新作gozoCinéなど、圧倒される作品ばかりです。
2階奥の部屋で、これまでの映像作品も見ることができます。
そして3階奥の部屋では、
倉石信乃さん + 須山悠里さんの新作映像『HOUSE-WOMAN』が
上映されています。
ICANOF「飢餓の國・飢餓村・字(あざ)飢餓の木(略称KwiGua)展」 の
図録=写真集が以文社から発売されます。
ご購入はこちらから。
表紙に驚くと思います。
内容は、お手に取ってご覧くださいね。
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緊張したり失敗したりうれしかったり感動したり、
それとおいしいものを食べたり飲んだり。
たくさんのよい人に会えたり。
八戸にいる間は生きている実感がありました。
お会いできた皆さんに感謝しています。
ICANOFの皆さん、八戸の皆さん、ありがとうございました。
それからICANOFはなんと10周年。
ほんとうにおめでとうございます。
これからも見にいきますから、ぜひ続けてください。